尼崎市の職員が公用スマホ紛失で虚偽報告。公は隠蔽や欺瞞にはいっそう気をつけてほしい

尼崎市職員がスマホ紛失で虚偽報告政治・経済・社会

兵庫県尼崎市の市職員が支給された公用スマホを紛失、その報告内容が虚偽だったとのニュースがあった。公的機関は隠蔽や欺瞞を防ぐために気を配ってほしいもの。

KiTsuneの見解
  • 叩かれるのが怖くて虚偽報告をしてしまった
  • 公職に就く人間の隠蔽行為は特にNG
  • 公務員は隠蔽にいっそう気をつけないと国民から不信を買う

尼崎市の市職員による公用スマホ紛失の詳細

兵庫県尼崎市は27日、昨年12月に職員が公用スマートフォン1台を紛失した問題について、男性職員が虚偽の報告をしていたことを明らかにした。なくしたのは当初報告していた日の1週間前で、上司や同僚らと飲食した後、酔っ払って財布や免許証などとともに紛失していたという。同市では昨年6月、全市民約46万人の個人情報を含むUSBメモリーが一時紛失されて大きな問題となっており、職員は「USB事案が頭をよぎり、何とか自分で探しだそうとしてしまい、報告が遅れてしまった」と説明しているという。

尼崎市職員が公用スマホ紛失、理由と時期を虚偽報告 「USB事案が頭よぎり、言い出せず」

要するに「スマホをなくしたが心当たりがない」と一度は報告したものの、蓋を開けて見れば「上司や同僚と食事に行った時だと思う、日にちも実は報告した日付の1週間前だった、財布もなくしているので警察に遺失物届を出している」だったという事だ。

誰でも叩かれるのは怖い

記事にもあるUSB事件というのは尼崎USB紛失、委託業者が再々委託や隠ぺい工作 第三者委が調査報告書「かなり悪質」の事。

2022年の6月に尼崎市がUSBメモリの管理を委託していたBIPROGY社が再委託や再々委託で下請けに管理を丸投げし、それを隠すために下請け会社の社員を自社社員に偽装させて業務遂行を指示していたというもの。

USBメモリを紛失したのは下請け業者だし、顛末も管理すべきUSBメモリを受け取った後に泥酔したというお粗末なものだった。この件自体は市は特に悪くない(記者会見でパスワードのヒントを喋る謎のミスはあった)。

しかし今回のスマホ紛失の虚偽報告の理由を見るに、つまるところ「USB紛失事件のように叩かれるから隠蔽しようという気が働いてしまった」という事だろう。

これは負のインセンティブのようなもので、上司に怒られるのか世間に叩かれるのかあるいは両方か、とにかくそれらが逆のモチベーションとなってしまった。おそらくは正直に報告していればニュースにすらならなかったのに。

スマホをなくすなんて事は誰にでもある事で、よっぽどの要職要人でない限りスマホ内の情報なんてたかがしれている。今回の事件ではスマホは回収できているので実害はゼロと言っていいはずだ。

しかし公職に就く人間の情報隠蔽はいただけない。民間企業とは違い、サービス利用者だけでなく市民全員ひいては国民全員に関わる事だ。実際に国でも必要とは思えない黒塗りや書類の破棄などまかり通っている。

公務員の方は一層、欺瞞や隠蔽には気をつけて欲しい。お上に対して国民から不信を買う事になります。鶏が先か卵が先かみたいな話だが、そうすると取るに足らない事でも口汚く叩く輩も増えまた負のインセンティブが働く事にもなってしまう。

KiTsuneの見解
  • 叩かれるのが怖くて虚偽報告をしてしまった
  • 公職に就く人間の隠蔽行為は特にNG
  • 公務員は隠蔽にいっそう気をつけないと国民から不信を買う

記事内に出てきた関連リンク↓

尼崎市職員が公用スマホ紛失、理由と時期を虚偽報告 「USB事案が頭よぎり、言い出せず」 | kobe-np.co.jp

尼崎USB紛失、委託業者が再々委託や隠ぺい工作 第三者委が調査報告書「かなり悪質」 | kobe-np.co.jp

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