歌川たいじというゲイの男性が、自分に会いに来た男子中学生に関して「男子が全員イケメンだった」「15年後が楽しみ」とツイートした事がネットで話題になっていた。一連のツイートを当事者に見られてもいいのだろうか。
「15年後が楽しみ」を中学生本人が見てどう思うか
個人的には「男子が全員イケメンだった」にプラスし、2つ目の「ちょっと15年後が楽しみな感じだったよー。15年経ったらアタシ72歳だけどww」というフォロワーとの会話こそが致命的だと思った。
今日ね、子ども虐待のことを学びたいと、中学生達が会いに来てくれたの。
— 歌川たいじ (@taiji_utagawa) July 7, 2023
みんな、すっっっごい熱心にノートをとってくれて、すっごい反応してくれながら真剣に聞いてくれました。
手土産まで持ってきってきてくれたの、すごくない?
男 子 が 全 員 イ ケ メ ン だ っ た 。…
ちょっと15年後が楽しみな感じだったよー。
— 歌川たいじ (@taiji_utagawa) July 7, 2023
15年経ったらアタシ72歳だけどww
イケじぃになれるように頑張ります☆
— 歌川たいじ (@taiji_utagawa) July 7, 2023
「うー写真見せたい。見せられないけど」とあるようにイケメンというのはルックスの事と思われる。内面の事であれば例えば持ってきたお土産等の写真も考えられるが、見せられないという事は本人達の顔が写っている画像と推察できる。
どんな性的指向だろうと実在する子供を(将来的にとは言え)性的対象に見るような発言は咎められて当然だ。そういう意図じゃないと言うなら関係性を検討するかのように自分の年齢を出す意味がわからない。
他者を引き合いに出してそういう会話がしたいなら閉じたコミュニティで匿名でやるべきだ。内輪ノリのギャグとして世間話のネタにするというのは想像力が足りてないと思う。
その場で本人達に言ったなら冗談としてスルーされたかもしれなくても、歌川たいじ実名のTwitterアカウントでフォロワーと会話していたらその中学生が見た時にどう思うか。
例えば下記のように考えたとしてもおかしくないだろう。
私は社会活動の一環で会いに行ったゲイのおじさんが自分のルックスの事で仲間と盛り上がってたらとても嫌だ。
また下記ツイートも、幼児に対する「美人になりそう」「将来イケメンになるねぇ」は本人やその場にいる親へのリップサービスであって、それを当事者が自分達の事だとわかる形でネットに発信するのとは全く別物と思う。
ハンサムな大人になっていくんだろうなぁと思うのが、「性的な目を向けている」ことなのでしょうか。
— 歌川たいじ (@taiji_utagawa) July 8, 2023
それならば、
幼児に対しても「美人になりそう」「将来イケメンになるねぇ」という言葉が世間ではよく発せられると思いますが、それらも全部「性的な目で見ている」ことになりますね。… https://t.co/CsiLZfrnZm
男性への性的な視線は問題視されにくい
もし異性愛者の57歳男性が、会いにきた中学生達について「女子が全員美人だった」とツイートしていたら。「15年後が楽しみ、その時自分は72歳だけど」とフォロワーと会話していたら。
そんな意図はなかったといくら言っても一般にそう解釈される発言なのは間違いない。男性から男性への性的な視線は、男性から女性へのそれよりも問題視されにくい空気があるのではないだろうか。
一連のツイートを「性的指向やルックス関係なしに会いに行った中学生達に見られても問題ない」と思っているならそれも歌川氏の自由だが、エコーチェンバーの仲間内で無理筋な擁護を受け取っていても分断が進むだけだと思う。
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